「私の年輪1」 新宮市 橋口 嘉代さん
始めまして。新宮市にお世話になって六十四年、年を重ねるごとに体の自由が利かなくなり、老いとの闘いが身に沁み、後ろ向きに考えることが多くなりつつある時期に、二十数年前の病が手伝ってか、昨年から今年にかけて二回にわたり入院となり、病院にお世話になりました。
今、走馬灯のようにくるくると思い出し、ふと故郷の梅の木を思い出し、太く大きな木のあの年輪・・・梅の木は私の祖父母が結婚記念に植えたと聞いていました。
さてここで今回の題目を思いつき、「私の年輪」と題してみました。八十九重の小さな年輪が一つ増しました。まん丸く輪を作ることができたかな?幅の広いところもあり、狭いところもあり、大きな台風で傷をつけたところもありましょう。
子育てに始まり、ボランティア活動、シニアカレッジスクールでの勉強会、海外の婦人団体との交流など、順調満杯、十年一日のごとくと思いきや、人生山あり谷あり、平成三年から四年にかけて「ガン」のため三か所の手術。当時余命一週間か十日と、担当医より宣告されていたらしく、二十数年後に子供たちから聞きました。自己紹介するときには、別名
「切られよさこ」と申します。ビックリする方、笑ってくれる方、時折笑いを取るために使います。「笑い」は最高のクスリです。日々楽しく過ごすことに努力しています。楽しいの字の上に+(プラス)+(プラス)で薬となります。今回「私の年輪」を三章に分け、まとめてみることにします。
第一章 出生から終戦まで
第二章 女学校卒業から結婚まで
第三章 新宮に住まいして米寿を迎え、そして今・・・
ペンを持つことも久しぶりです。皆様日々お疲れでしょうけど、二、三行でも読んでいただければ幸甚に存じます。