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ケアマネのつぶやき

高齢化するヘルパーとケアマネジャー

――この地域の介護職員年齢構成調査から見えてくるもの――

紀南ケアネット(紀南地域介護事業者連絡会)では2020年11月、会員事業所の介護職員の年齢構成に関する調査を行いました。調査は42事業所の直接介護にかかわっている職員の年代を尋ねるものでした。その結果、特に訪問介護、居宅介護支援の事業所において高齢化が進んでいることが明らかになりました。

訪問介護で最も多い年代の職員が60~69歳の64人(27%)となっており。また60歳から70歳代の職員数を合わせると115人、現在、訪問介護にかかわるヘルパーの半数が60歳以上となっています。

居宅介護支援事業所で働く人数は決して多くはありませんが、11名(34%)のケアマネジャーが70歳代となっています。これは他の職種の年齢構成からみても特異な数字と言えます。また一番若いケアマネジャーでも40歳代となっています。これはケアマネジャーの受験資格等が影響しているものと考えられます。

通所介護(地域密着型通所介護を含む)の場合は、60歳代の職員が28%で最多となっていますが、職員構成は各年代にわたっており、上記の訪問介護、居宅介護支援と違いバランスの良い職員構成ということができます。全体の介護職員の年齢構成では40歳代が26%と一番多くなっています。

ヘルパーやケアマネジャーとして働いている60、70歳代の人の多くは、介護保険のスタートとともに年齢を刻んできた職員であると推測されます。超高齢社会をむかえ、70歳を超えてなお働き続けることができるという可能性を示しているともいえます。しかし、60歳70歳代という年齢は、このまま働き続けることができる期間は限られており、そうした職員の後継となる人々が少ないという大きな問題があります。あと10年もたった時、この地域を担うヘルパーやケアマネジャーはどうなっているか、改めて介護人材の不足に関して深刻な状況を確認する調査結果といえます。

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